唯一の道義的美学をテーマとしたアニメ「火垂るの墓」を絶賛したい！スミルノフ学派Dr佐野千遥
佐野千遥
虚構では有るが、当時の日本人の子供達の心を象徴した其処に登場する主人公：清太と節子の心の純粋性には心底頭が下がる思いがする。
[最後のシーン]
彼等がその幼い人生の最後の時期を過ごした大自然の小川の畔（ほとり）も、懐かしいあの頃の山野の景色として印象深い。私自身も幼い頃夏休みに父の実家に行って過ごした頃に目にしていたあの大自然の山野とは、地球史の数千万年の間、ほぼその頃までそのままの姿で存在し続けていたあの美しき山野の最後の姿であった。あの美しき山野はその後のたった数十年の間に見るも無残に資本主義と人間の手により破壊され尽くされた。そして美しき人の心も資本主義の惹起する物欲により、見るも無残に堕落したのである。
[全編] （私のブログのページはURLをクリックしても窓が立ち上がらないようにされてしまっていますので、お手数ですが下記URLをコピペしてお使いください。）
http://www.anitube.se/video/31153/Hotaru-no-haka--T%C3%BAmulo-dos-vagalumes
野坂昭如氏はこの作品で直木賞を受賞している。彼は実は清太と節子とは、自分と栄養失調で死んだ自分の妹をモデルとしており、自分自身の戦争体験を綴ったのが「火垂るの墓」であったことを後に述懐し、更には実は清太とはあの虚構の世界程には良いお兄ちゃんではなく、自分自身の餓（ひもじ）さの余り、妹の食べ物を時には楠根（くすね）て自分で食べてしまうような事もした事を痛悔の念を持って野坂氏は思い起こしており、その罪滅ぼしの為にも妹をあれ程までに純粋に寵愛した兄として清太を描いたと述懐している。
世の中には、中共系の連中がこの「火垂るの墓」を、“中国人が日本人に酷い目に会ったのに、「火垂るの墓」という奴は、まるで日本人が酷い目に会ったかのように主張しており、けしからん！”と酷評したり、レーニン主義弾圧のサイドに終始立って来たスターリン主義日共系の人達がこの「火垂るの墓」を日本軍国主義反対（米英ソの遣った戦争は聖戦）の宣伝に利用・悪用しているが、このような下界の一切の腹黒い政治的思惑を超越して、「火垂るの墓」の道義的美学は、あの世の物とも思われる程の輝かしい光を放っている。
追伸追記
本ブログの読者が斯くも少ないのは、横行する余りに適当過ぎる陰謀論とそのスピリチュアリズムに被（かぶ）れ、この「火垂るの墓」の純粋な道義的美学を有るがままに鑑賞し感動する心を失ってしまっているからではあるまいか？
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唯一の道義的美学をテーマとしたアニメ「火垂るの墓」を絶賛したい！!!スミルノフ学派Dｒ佐野千遥
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