ロシア科学アカデミー・スミルノフ学派論文審査員:ドクター佐野千遥
有用価値経済学派の出現:
近代経済学が見落としていた3種価値(有用価値、コスト価値、流通価値)の価値交換方程式
物理世界に於ける時間軸とは情報の記録媒体である事がスミルノフ学派の反エントロピー数理物理学から明らかとなった。
よって物理的時間軸は [抽象的エネルギー概念] = [価値] の作用反作用、即ち人間経済社会における価値交換にも数理的に関与する。
ニュートン・スミルノフ・佐野宇宙方程式を経済学に持ち込んで、全世界に於ける価値交換については下記の方程式が成り立つ。
∑t∑t [{(△t(△tMxyz)) Lxyz + 2 (△t Mxyz) △t Lxyz + Mxyz (△t(△t Lxyz))} (△t Lxyz) ]
= M0 c^2 t0
M 価値の実体
L 品物の個数
△t(△tMxyz)) Lxyz 有用価値
2 (△t Mxyz) △t Lxyz コスト価値=(経営者まで含んだ)労働価値
Mxyz (△t(△t Lxyz) 流通価値
が成り立ち、
個々の価値交換についての全価値交換方程式は
{(△t(△tM1xyz)) L1xyz + 2 (△t M1xyz) △t L1xyz + M1xyz (△t(△t L1xyz))} (△t L1xyz)
= {(△t(△tM2xyz)) L2xyz + 2 (△t M2xyz) △t L2xyz + M2xyz (△t(△t L2xyz))} (△t L2xyz)
となり、左辺は供給側(添え字1)、右辺は需要側(添え字2)を表す。
2 (△t Mxyz) △t Lxyzがコスト価値を表す理由は、△t Mxyzの項が価値の実体のコスト価値へん転換過程において投入された労働時間の長さに比例している事を示しているからである。このコスト価値は、その生産者が投与した労働コストと、使われる(過去の労働投与により既に作られている)機械類からの減価償却から生じるコストの総和である。このコスト価値は、価値交換により或る時間当たり或る個数の品物△t Lxyzがはけて行かなければ、コスト価値は実現しない。
△t(△tMxyz)) Lxyzが有用価値を表す理由は、△t(△tMxyz))の項が価値の実体からの転換過程の各時点に於いてどれ程の加速度=力が込められたか、つまり質の価値を表示しているからである。この質の価値=有用価値の総和は個数Lに比例する。
Mxyz (△t(△t Lxyz) が流通価値を表す理由は、Mの項が、価値の実体のMの処理を一切しない事を示しているからである。価値交換相手を見つけ個数Lを捌けさせるのにどれ程の努力を投入しているかは△t(△t Lxyz)の項で示される。
ここで言う有用価値とは金銭で評価される以前の自然な有用性そのものであり、貨幣経済下のutility valueとは異なる。
ここに佐野千遥は有用価値経済学派を立ち上げるのであるが、その生い立ちと、何故それが必要となったかを以下に述べる。
世界3大経済学:アダムスミス自由主義経済学、ケインズ経済学、マルクス主義経済学(スターリニズム経済学とは異なる)の中、アダムスミス経済学とケインズ経済学にとっては価値とは流通価値=貨幣価値(貨幣を通して評価された価値)=価格しか存在しない。
価値には3種類の価値がある事を「資本論」第1巻、第1篇、第1章で明らかにしたのはカール・マルクスである。3種類の価値とは「使用価値」[註1]、「投下労働量価値」[註2]、「交換価値」[註3]である。マルクスはこの3つの価値を基に「価値の二重性・二面性」を論じた。
[註1]:マルクスの言う「使用価値」とは、私の言う有用価値とほぼ同じ。但しマルクスの言う使用価値とは、私の主張するような利益率ゼロの経済や物々交換経済に於ける自然な有用性そのものを表す有用価値ではなく、貨幣経済の中に埋もれてしまった有用価値=貨幣経済の中で使用する際の価値を指している。
[註2]:マルクスの言う「投下労働量価値」とは、私の言うコスト価値と同じ。
[註3]:マルクスの言う「交換価値」とは、私の言う「流通価値」と同じ。但し私が何故「交換」と言わずに「流通」と言い換えるかというと、利益率ゼロの経済や物々交換経済に於ける等価交換の「交換」概念を汚したくないからであって、利益を求める経済を背景とした貨幣に基づく「交換」を「流通」と呼んで、利益率ゼロの経済や物々交換経済に於ける等価交換の「交換」と区別する為である。
マルクスは本当の価値は有用性その物、つまり使用価値であると述べているが、それは一行だけで、有用価値については経済学を展開しなかった。マルクスの言い分は有用価値が数量化し難いからであった。
[註]:しかし佐野は数量化し難い有用価値を全価値交換方程式の中に位置付けて数式化した。
マルクスにとっての最大の関心事であった社会のブルジョワジーとプロレタリアートの2大階級への分裂、そしてプロレタリアートの中核の工場労働者の本来尊ばれるべき「労働」を中心テーマとして経済学を構成したために、マルクス主義経済学は「労働価値説」の経済学となるに留まった。
マルクスは有用価値についての経済学を展開せず、「労働価値説」の経済学に留まった結果、今日唯一生き残っているアダム・スミス経済学の理論的中枢である「需要供給の法則」=「神の見えざる手」を批判しなかった。
世界史上、アダム・スミス経済学の理論的中枢である「需要供給の法則」=「神の見えざる手」を真っ向から批判したのは佐野千遥が初めてである。佐野はニュートンの作用反作用の法則=哲学的意味の因果律が意図的に成り立たないように(F が個々の商品価格、vが商品個数として供給側、需要側を等号で結ぼうとした時、|F1| * |v1| = |F2| * |v2| の等号が絶対成り立たず、必ず等号“=”が不等号“>”または“<”となってしまうように)動作するのがアダム・スミス経済学の理論的中枢である「需要供給の法則」=「神の見えざる手」である事を論証した。
佐野は更に等号が|F1| * |v1| > |F2| * |v2| や |F1| * |v1| < |F2| * |v2|となってしまって成り立たなくなるアダム・スミスの「需要供給の法則」=「神の見えざる手」こそが、世界史において貨幣経済が発達した資本主義経済段階での「諸悪の根源」であり、これが貨幣経済の中に生きる人間のモラルを「物質的打算」の淵に沈め込めてしまっていると論じた。
先述した全価値交換方程式は、このニュートンの作用反作用の法則=哲学的意味の因果律|F1| * |v1| = |F2| * |v2|を、品物の生産過程まで遡って詳細化・具体化した方程式である。全価値交換方程式に於いて等号が成り立っており不等号としていないのは利益率ゼロの経済や物々交換経済を想定しているからである。
では佐野の提唱する有用価値経済学とは今は未だ存在していない利益率ゼロの経済や物々交換経済のみに適用できるだけで、現実の貨幣経済との接点は無いのか?
答えは、「根本的な重大な接点が有る!」となるので、以下に説明する。それは経済成長率の低減・利益率低減の法則に関与する。
利益率低減の法則は先にマルクスが次のように論じた。
「
可変資本をV(賃金支払額)、不変資本をC(賃金以外の資本財コスト)、剰余価値をMとすれば、平均資本利潤率は
r = M / (V + C)
である。ここにMをVで割った比率は労働価値の搾取率である。これを
e = M / V
とする。また、CをVで割った比率を資本の有機的構成と呼び
c = C / V
とすると平均資本利潤率を
r = e / (1 + c)
と書き直す事ができる。
資本の蓄積と共に資本の有機的構成cは高度化する、つまり増大する傾向が有るから、たとえ搾取率eが一定であったとしても、平均資本利潤率は減少しなければならない。
」(以上がマルクスによる利益率低減の法則)
現在、科学の誤謬が元で、科学技術が深刻な伸び悩みを経験しており、その結果、資本の有機的構成、c = C / V が増大しており、これが利益率低減に寄与している事は、マルクスの指摘と合致する。
マルクスは全ての商品は労働者が労働を投下することにより作り出されているのだから、全経済を投下労働価値量で論じる事が出来ると信じるから、上述したような利益率低減論になるのだが、資本主義社会においては売買の場で有の価値が消滅したり、無から有の貨幣価値が生じており、実際に売られて得られた売り上げの中から剰余価値が生じるのだから、剰余価値まで含めて投下労働価値総量の枠内で論じる事自体に無理が有る。
資本主義の流通市場経済においては無から有の貨幣価値を生ぜしめる事が出来るのにも関わらず、その仕組みをフル回転させて剰余価値を最大にしようとしても、近年は結局利益率が低減し、国の経済成長率が低減、乃至はマイナス成長になっているそもそもの原因、流通市場経済まで含めた原因を特定しなければならないのである。
今日の世界経済の巻き返し様のない沈滞化には、貨幣その物に対する信用の失墜が関与している。
有用価値経済学の観点に立って結論から先に述べると、現在世界経済に於ける先進諸国の経済成長率が低減し、国によってはマイナス成長に落ち込んで来ている根本的2大原因は
1)有用価値生産努力が裏切られたから
2)科学が誤謬に陥り、抜き差しならぬ状態に有る為、技術革新がほぼ皆無となり、科学技術革新が齎すはずの経済的インパクトが消滅してしまっているから
である。2)の根源に有る「正統派」現代科学の誤謬は別の所で縦横に展開しており、また原因2)が利益率低減に寄与する事は上記マルクスの論の紹介の段落で十分に述べたので、ここでは原因「1)有用価値生産努力が裏切られたから」を詳説したい。
利益を追求する貨幣経済においては、アダム・スミスの「需要供給の法則」「神の見えざる手」が働いて、全価値交換方程式
{(△t(△tM1xyz)) L1xyz + 2 (△t M1xyz) △t L1xyz + M1xyz (△t(△t L1xyz))} (△t L1xyz)
= {(△t(△tM2xyz)) L2xyz + 2 (△t M2xyz) △t L2xyz + M2xyz (△t(△t L2xyz))} (△t L2xyz)
の等号は成り立たず、
不等式(A)
{(△t(△tM1xyz)) L1xyz + 2 (△t M1xyz) △t L1xyz + M1xyz (△t(△t L1xyz))} (△t L1xyz)
> {(△t(△tM2xyz)) L2xyz + 2 (△t M2xyz) △t L2xyz + M2xyz (△t(△t L2xyz))} (△t L2xyz)
又は
不等式(B)
{(△t(△tM1xyz)) L1xyz + 2 (△t M1xyz) △t L1xyz + M1xyz (△t(△t L1xyz))} (△t L1xyz)
< {(△t(△tM2xyz)) L2xyz + 2 (△t M2xyz) △t L2xyz + M2xyz (△t(△t L2xyz))} (△t L2xyz)
のいずれかの不等号関係になる。
不等式(A)は、生産者が一生懸命精魂込めて質の高い有用価値を持った品を創って売ろうとしたが、流通市場では予期に反して良く売れず価格も下落して、生産・販売活動に欠損が生じた場合を表している。
生産者の度重なるこのような苦い経験が、生産者達の生産意欲の根本的減退を、そして今日遂に国家規模、世界規模での貨幣その物に対する信用の失墜を齎しているのではないのか?!
不等式(B)は、有用な価値を作ろうとろくに努力しなかったのに、その品をマーケットに出したらその外見に惹かれて需要が殺到し、価格が高騰し、予期に反して儲けが大きくなった場合を表している。
そのようにして儲けた他人を尻目に、一生懸命精魂込めて質の高い有用価値を持った品を創って売ろうとしたが、何度遣っても流通市場では予期に反して良く売れずに欠損を繰り返した生産者は当然の事ながら、生産意欲を根本的に失う。
この有用価値をめぐる全経済社会規模のルサンチマン(失望・恨み)が、国家支配者達は国家規模で、資本主義の流通市場経済においては無から有の貨幣価値を生ぜしめる事が出来るのにも関わらず、その仕組みをフル回転させて剰余価値を最大にしようとしても、近年は結局利益率が低減し、国の経済成長率が低減、乃至はマイナス成長になっているそもそもの原因、流通市場経済まで含めた原因ではないのか?!
この有用価値をめぐる全経済社会規模のルサンチマン(失望・恨み)こそが、今日貨幣その物に対する信用の失墜を齎し、世界経済を巻き返し様のない沈滞化に至らしめた原因ではないのか?!
第3章:その実例:西洋医科学の誤謬と、営利目的の恐るべき現代医療体制
第1項:現代西洋医科学は科学では無い!
第2項:営利目的の恐るべき現代医療体制
古き良き時代に於いては、医者の使命とは「病を治し、人の命を救う」事に有った。今日でもそう信じている人達が圧倒的多数である。
しかし、...現実には資本主義体制に於ける今日、医者は
1)名誉のため
2)病院・クリニックの儲けのため
3)他の病院・クリニックとの競争のため
なら、人殺しでも何でも隠密裏にやってしまう輩が多数派であると言っても過言ではない現状に有る。
資本主義体制に於ける今日の医者にとって患者とは顧客=儲けを上げる手段でしかない。
<実例>
ロシア科学アカデミー・スミルノフ学派論文審査員:ドクター佐野千遥
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スミルノフ学派佐野千遥博士が「有用価値経済学派」を立ち上げる。
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